【い】イーハトーボの劇列車(私的埋蔵文化財)
京都労演で毎月芝居を見ていた。10年以上会員だったから120本以上の演目になる。文学座、俳優座、劇団民藝、青年座、その他小劇団公演もたくさんみた。
当時、舞台に出ていた役者はたいてい見ていることになる。まだ若々しい佐々木蔵之介や西田敏行、円熟の仲代達矢、加藤剛、栗原小巻、名優・滝沢修、宇野重吉、奈良岡朋子ら、そうそうたる顔ぶれの芝居を生で見ていた。
井上ひさしの作品をやる五月舎も毎回楽しんだ。宮沢賢治、井上ひさし、ご両人ゆかりの東北(岩手=イーハトーボ)ははるか遠くの場所だった。しかし2022年の今、私にとってそこは足繁く10年通い続けた場所になった。東日本大震災・津波被災が引き金だった。
花巻空港近くには宮沢賢治記念館があり、岩手の被災地訪問は毎年11月。紅葉の素晴らしい時期と重なる中、立ち寄ったこともある。
「吉里吉里人」や「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった場所も何度か訪ねた。私の中でみちのくが、東京から更に北に向かって分け入っていく昔のイメージでなくなって久しい。
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