【ハ-3】ハノーバー・ストリート(私的埋蔵文化財)

 ハリソン・フォードが良い。「ハノーバー・ストリート」(1979)は名作でも大作でもない。ただただ好きな映画。それもほぼ何も知らないで観て、大好きになったラヴロマンス映画である。第二次世界大戦中、ロンドンに空襲が頻発する中で出会った男と女。三角関係になるのだが、その顛末もハリソン・フォードがかっこいい。

 そういえば、クリスティン・スコット・トーマス(「イングリッシュ・ペイシェント」の女優)と共演した「ランダム・ハーツ」(1999)も不倫がらみの話で、ここでもハリソン・フォードは分の悪い刑事役、でもかっこいい役回りになっていたが、この間に二十年も経っているのか。

 当然、「インディ・ジョーンズ シリーズ」もかっこいいし、「ブレード・ランナー」(1992)もいい。こうなると「は」は「ハノーバー・ストリート」じゃなくて、ハリソン・フォードだな。

 大昔、「アメリカン・グラフィティ」(1974)ではもっと年下のキラキラ世代に消されていて、とくに印象はなかった。「スターウォーズ」(1978)のハン・ソロ役で中央に出てきたのではなかったか。この後、次々と大作に出演し、何にでも出る感じになりそうだが、そんな印象はない。そこがニコラス・ケイジとの違いだな。

 「刑事ジョンブック」(1985)は文明社会から距離を置いて生きるアーミッシュの生活が印象的だったし、「モスキートコースト」(1987)では無謀な信念から、家族を連れて未開のジャングルに移住する父親がなんだか危うかった。子ども目線からすればたまらない親父の決断への巻き込まれだ。今調べてみて、これがポール・セローの原作であることを初めて知った。この作家は世界の鉄道紀行を書いた人で、たくさん本を持っている。

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家族心理臨床家で漫画家でもある団士郎さんに関する情報をまとめたオフィシャルページ。本ページは、本人の了承を得てアソブロック株式会社が運営しています。

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