【ヒ】ビリー・エリオット(私的埋蔵文化財)
珍しいパンフレットがあった。「ビリー エリオット」は英国発信のミュージカル。数年前、日本でも上演された。この作品は「リトル・ダンサー」のタイトルで日本公開され、ヒットした映画の舞台化だ。映画が先って珍しいと思う。
私が観たのはロンドン・ビクトリアパレス劇場。視察調査でロンドン滞在時、同行者数名と観劇に出かけた。「大ヒット中なのによくチケットが取れたね」と話しながら観た舞台は、なかなか面白いものだった。
炭鉱労働者の息子が、ボクシングではなくバレエを習うところで、父子は大揉めになるのが楽しい。イギリス人労働者の男らしさって、いかにもだよなぁと思った。
ロンドンのミュージカルといえば、1980年頃、「アニー」を妻と一緒に、多分同じ劇場で観た。場面転換のスピーディーな、話も分かりやすいブロードウェイ(N.Y.)初演の作品を、ウエストエンドでやっていた。後になって日本でもロングランヒット作になるが、当時はまだ聞いたこともないミュージカルだった。
同じ時、ジョージ・チャキリス主演の舞台「ドラキュラ」も一人で観た。妻はホテルで寝てる方がいいと言った。こちらは話の筋がよくわからず、客席で居眠りしてしまったから、眠った場所が違っただけか。芝居より休憩時間中のロビーの社交界風の時間が記憶に残った。
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外国の劇場でこんな立派なパンフレットが販売されていることはめったにない。映画のパンフレットなど、ほぼ日本だけの習慣だ(多分)。この舞台は世界から観光客も多く見に来る作品だったからかもしれないが、私にはうれしかった。
少年が主役なのでダブルキャストで、学業への配慮とか、夜の部終演時刻直ちに、保護者と帰宅するとか、そんな解説が書かれていたように思う。実際、公演が終わって劇場を出たところで、先ほど舞台で踊っていたビリーが、母親(?)と車に乗るのを見かけたりした。
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